日本史上最大の投資被害事件 

 
和牛商法の「安愚楽牧場」は、2011年8月経営破綻し、民事再生の申請をしていましたが、
 
今年の6月18日、ようやく、その元社長ら3名が逮捕されました。
 
罪名は、特定商品預託法の違反(不実の告知)です。
 
 
「安愚楽牧場」は、牛のオーナーを募って出資金を集めたうえ、
 
牛は全国40ヶ所の牧場で育て、
 
その牛が生んだ子牛を買い取って利益金としてオーナーに払っていました。
 
 
ところが、経営が悪化した2011年に、出資の対象となる牛が不足しているのに、
 
あたかも牛が実在しているように装ったというのが今回の容疑です。
 
 
「安愚楽牧場」は和牛商法の中でもダントツで、
 
テレビや雑誌にも広告を出していました。
 
同社に出資した和牛オーナーは、全国に7万人以上。
 
負債総額は4300億円に上るといいます。
 
 
高齢者が大切な老後の生活資金を預けて被害にあったケースも
 
少なくありません。
 
大切な大切な老後のお金を失って、路頭に迷うばかりです。
 
 
高齢者の方は、収入が少なく、出費が多いので、
 
何とかして資産を増やそうという気持ちが強いのです。
 
 
これまでにも消費者を狙った出資金商法は、たくさんありました。
 
 
とくに金額で大きいのは「豊田商事」(1987年)約2000億円
 
今回の「安愚楽牧場」は、その2倍以上ですから、
 
いかに大きな事件かが分かります。
 
 
次に多いのは「八葉物流」(2002年)約1500億円
 
この件では私も被害者弁護団に参加しました。
 
 
つい最近では、アメリカの診療報酬請求債権に投資するという
 
「MRIインターナショナル」(ネバダ州)が多額の資金を集めつつ、
 
実際には診療報酬請求債権には投資しておらず、
 
集めた資金のほとんどがなくなっていることが報道されました。
 
 
高齢の方は、とくにこのような投資・投機に手を出すのは
 
止めるべきだと、わたしは思います。
 
 
何も働かずに資産を大幅に増やせることなど、
 
この世の中、ありません。
 
 
全くないとは言えませんが、
 
まれです。極めてまれです。
 
 
むしろ、大切な老後の生活資金が
 
あっという間になくなってしまった。
 
そういうケースのほうが多いのです。
 
 
簡単に資金を増やせるのであれば、
 
他人を勧誘せずに自分で投資するでしょう。
 
業者が他人に投資を勧めるのは、危険があるからなのです。
 
 
資産を増やそうなどということは
 
考えないほうがいい。
 
 
そのほうが間違いがありません。
 
 
  老活コンサルタント(弁護士) 大 竹 夏 夫