「終活」「老活」が注目されるにつれて、
遺言書を書こうという方が増えています。
最近では、30代、40代の方からも、遺言書の相談が増えています。

 

遺言書には、3つの種類があります。

 

1 自筆証書遺言
2 公正証書遺言
3 秘密証書遺言

 

このうち、秘密証書遺言は、ほとんど使われておらず、お薦めもしていません。

 

もっとも簡単で、費用もかからないのが、自筆証書遺言です。

 

自筆証書遺言(じひつしょうしょいごん)は、
その名のとおり、自分で書く遺言書です。

 

ただ、いくつかの決められた要件があります。
これを満たさないと、法律上の効果が認められません。
つまり、無効になって、紙くずになってしまいますので、
注意が必要です。

 

要件1 紙に書く。

 

遺言書は、現在もまだ、紙に書く必要があります。
録音したメッセージでは、遺言書としては効力がありません。
最近では、スマートフォンで簡単にビデオを撮影できますが、
ビデオのメッセージもはやり無効です。

 

紙であれば何でもOKです。
メモ帳はもちろん、チラシの裏でも、レシートの裏でもOK。
もっとも、これらはお薦めはしません。
できればきちんとした便箋などをお使いください。

 

最近では、遺言書専用の用紙やキットが販売されています。
それを使ってもいいですね。

 

要件2 すべて自分で書く(自署)

 

署名だけでなく、本文も自分で書く必要があります。
ワープロで本文を書いて、署名だけ自筆という遺言書は、無効です。
他人に代わりに書いてもらうのもダメです。一部でもダメです。

 

要件3 署名

 

名前を自署する必要があります。
本名だけでなく、芸名でも誰なのか分かればOKです。

 

要件4 捺印

 

印鑑で捺印する必要があります。
よく実印(登録印)である必要があるか尋ねられますが、実印である必要はありません。
認め印でもOKです。
判例では、拇印(指で押す指印)でも有効とされています。

 

要件5 日付

 

必ず日付を書く必要があります。
年月日が特定できないといけません。よって「平成25年8月吉日」では無効です。
他方、特定できればよいので、「平成25年の誕生日」でもOKです。
(もっともトラブルの素ですので、このような表現はお薦めしません。)

 

以上のように、自筆証書遺言書の要件は厳しいので、無効になってしまうケースも
少なくありません。作成される場合は、十分に気をつけてください。

 

遺言書の文例

 

もっとも簡単な遺言書としては、次のようなものです。

 

「     遺言書
私大竹夏夫は、妻大竹麻子にすべての財産を相続させる。
平成25年8月15日
大竹夏夫 印」

 

簡単ですね。
これなら1分もかからずに、書けてしまいます。

 

でも、妻が先に亡くなったらどうするか、遺言執行者を指定するかどうか
など、いろいろ考えると、複雑になっていきます。

 

遺言書の内容について分からないことがありましたら、
専門家=弁護士にご相談ください。