代表者: 依頼当時60歳
業 種: 塗装・内装リフォーム等
負債額: 法人約2350万円
     代表者個人1300万円

 

今回は、大口の安定した受注があり順調だった会社経営が、不況のあおりを受け倒産に至った、いわゆる現代社会の典型的な倒産事案のご紹介です。

また、代表者は、会社の運転資金を捻出するために自宅を担保に銀行から借入を行っており、返済が遅延するとどういったことが起きるのか、簡単にご紹介させていただきます。

 

Z社は、昭和50年代に、代表のNさんにより設立された会社です。一般個人向けに塗装工事等を請け負っていました。

設立当初は、Nさんが一人で事業を行っており、大きな売上を計上することはありませんが、銀行への借入等もなく、経営は順調でした。

 

平成元年になると、Nさんは事業の拡大を試み、防水工事を手がけることにしました。Nさんは、設備投資のため、銀行より借入を行いました。

新しく始めた防水工事の事業は、順調に注文が入り、次第にNさん一人では対応することができなくなり、従業員も雇い入れるほどまでになりました。

 

さらに、平成5年には、新事業としてリフォーム工事を請け負うようになりました。

こちらも初期の設備投資のために、銀行から追加で借入をしましたが、当時Z社には年間約3億円を越える売上げがあったので、順調に返済や支払いも出来、資金繰りに困ることはありませんでした。

 

平成10年頃、Z社は、今まで真面目に仕事をこなしてきた実績が認められて、大手量販店の特約店となりました。

特約店になると量販店より安定した仕事を受けることが出来るようになり、Z社の経営はさらに安定するようになりました。

 

しかし、平成12年頃、複数の取引先の倒産が重なり、数社分の売掛金の回収が出来なくなりました。

そのため、Z社は一時的に資金繰りに困ってしまい、代表者であるNさんが、自身の名義でサラ金より借入れをし、不足分を賄いました。

 

また、平成15年になると、不況のあおりを受け、大手量販店の特約店を中心に仕事が激減するようになってしまいました。

 

Z社は平成10年以降、大手量販店の特約店として仕事を受注しており、安定した注文を受けていたために、創業時のように新規開拓の営業を行っておらず、特約店の仕事の減少は、会社の根底を揺るがす問題となってしまいました。

 

そして、銀行への返済も危うくなり、Nさんは再び自身の名義でサラ金から借入をし、返済資金に充てることにしました。

 

その後も、業績は回復せずに、従業員3人も解雇せざるを得なくなり、Z社はその規模を縮小させていきました。

平成19年頃には、最盛期で5億円近くあった売上げが、6000万円程度まで落ち込み、銀行を始め、各債権者への返済も遅延するようになりました。

 

平成21年、ついに、会社の借入の担保として提供していた自宅不動産が競売となってしまいました。

銀行との相談で、より高く売却するために、任意売却を行うことになりましたが、売却代金を以ってしても、会社名義の借入を全額返済することが出来ずに、同年9月、Z社は手形の不渡りを出し、事実上倒産状態となり、レセラに相談にいらっしゃいました。

 

そして、法人・個人ともに破産手続きを行い、清算することになりました。

なお、住宅を売却した際、買い主さんとの話し合いで、買い主さんから引越費用も出してもらい、住み慣れた町での住居も確保できました。

 

Nさんは手続き終了後、お仕事を引退され、年金を受給。現在は、奥様と仲良く暮らしていらっしゃいます。

 

結果として、Nさんは倒産処理について満足していらっしゃいましたが、我々としては、もっと早く相談にお越しいただきたかったという思いでいっぱいです。

もしかしたら、自宅を残す方法もあったかも知れません。

 

ぜひ、手遅れになる前に、レセラに相談にお越し下さい。