代表者:依頼当時63歳

業 種:スポーツ用品販売業

負債額:法人約1億8000万円

代表者個人約50万円(会社の連帯保証で約1億7000万円)

 

R社は、スポーツ用品販売を主たる業務として、平成11年7月に設立されました。設立当初から業績は大変よく、平成11年当時、従業員は15人ほど雇っていました。

平成12年ころ、大手スポーツ用品会社であるK社とライセンス契約を結びました。その結果、K社のライセンス商品を取り扱うことができるようになりました。R社にとって、この商品が事業の大きな柱となりました。

K社との取引は、売却額を見込んで、ロイヤリティを先に支払うやり方でした。売却額が見込みを下回っても支払ったロイヤリティは返金されず、今考えれば、これはK社の粉飾決算のためだということが分かります。しかし、当時R社は、K社との取引を継続することが大事であり、また余分なロイヤリティを払っても大きな黒字の状態であったため、そのことを追及することはしませんでした。

ところが平成16年にK社が産業再生機構の支援をうけることとなり、事実上倒産してしまいました。そのため、R社はライセンス商品の取扱いができなくなってしまいました。

R社の大きな柱がなくなってしまったため、Iさんは新しい事業を探していました。そうしたところ、イギリスにいる知人から王室公認の化粧品(石鹸やクリーム等)を取り扱ってはどうかと勧められました。この化粧品は既にフランスやイタリアでも販売されており、かなり人気のある商品でもあったため、Iさんもこの商品を取り扱うことを決めました。

化粧品は、Iさんの知人であり、R社の現在の取締役でもあるS氏が経営している会社が輸入をし、R社がそれを仕入れ、Iさんが別に経営していたL社に卸す方法を採ることにしました。

ところがR社がこういった仕入ルートや宣伝広告の準備、商品の補完場所の確保などを進めている間に、薬事法が改正となり、日本国内ではこの化粧品(石鹸やクリーム)は、認可が取れなくなってしまいました。

既に商品の輸入も始まっている段階のことだったため、R社は大きな損失を出してしまいました。

再びR社の柱になる事業を考えていた矢先、Iさんは重い腎臓病を患っていることが分かりました。医師からは、すぐにでも手術を受けなければ余命1年との宣告を受けました。また、手術の成功率は低く、また成功しても術後、仕事に復帰するにはかなりの時間を要するとも言われたそうです。

このような状況では、このまま会社経営を続けていくことは困難で、そこで、代表者は従業員の意見も聞いた上で、レセラに相談にきました。そして、会社閉鎖・自己破産を決心しました。

レセラに破産手続きを依頼した後、Iさんはすぐに手術のために入院しましたが、破産申立てに必要な書類や情報は、従業員が協力して揃えてくれたため、R社の破産申立ては滞りなく行うことができました。

その後、代表者の手術もR社の破産手続きも無事に終了しました。

現在Iさんは、R社の元従業員たちと一緒に新しい会社を設立、収入も安定し、また体調にも問題なく元気に暮らしていらっしゃいます。